五月二十四日 ぐらたん



ねむい

かうしてペンを握ってゐても目をあけてゐられないほどには

ねむい

ねむたいけれどわたしは起きてゐる

こんな単純でどうしやうもない絶望が

他にあるだらうか

これこそまぎれもない不満足であり

純粋な不幸ではないか

体の芯から睡眠を慾してゐる

全身に残る疲労感

ねむればどんなに気持ちよいことだらう

まっしゅるうむ

まかろに

ちがふものだったっけ

まっしゅるうむとまかろに

菌と麦だった

ぐらたんたべよう

ぐらたんにしてたべよう

きのこと麦のぐらたんをたべよう

ん?あれ?

なんかにがいぞ

さうかこれが不幸の味か

なんちゃって

ちゃんとおいしいよ

しあはせのぐらたんだよ


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