六月十四日 迷いなき迷子


どうもね

邦国ではね

ことばが魂を持つといふ

原始信仰がもてはやされてゐるらしいよ

だからあやかって言っておかうとおもふんだ

我々の現在地はどこなのかと


これは言葉しか信じない

信じられない変人の妄言なのかな

いやさうでもないやうだよ

かつて幾多の人間が

名のある人もなき人も

口にしてきたことばのきれはし

至る所でくり返された

呪文のやうなセリフだよ

少なくとも魂の宿る資格くらゐは

十分に備へてゐるやうに感じるよ


ならわたしも同じ様にくり返すまでだね

そしてそれがたんにため息としてではなく

ひとつの問ひとして実行されることを願ふよ

わたしは今たぶん能天気すぎるし

寝起きで頭が回ってゐないから言へるとおもふのだけど

誰も知らないものを知らうと立ち向かふのは

なんだかとてもわくわくすることじゃないかね

ことばにしてみると驚きだよね

我々は自分がいまどこにゐるか

知らないんだよ

迷子といふか

自分が迷子だと気がついてゐない

迷子なのだよ


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