五月三日 すずめなく春のひとひ


すずめなく春のひとひ
公園であそぶ子供が一人
母親のもとに駆け寄って
うれしさうに言ふ

しひたげられた者たちが
おとしたメモを
ひろったよ


尊厳  ない
自由  ない
束縛  ある
未来は  他人のもの
淵源は  うらみ

どうして?といふのは
ああとかあはれと同じ
感嘆句

テロリスト? けっこう
ひっくりかへす? ぜひとも
成功してゐる人間への八つ当たり?相手が違ふのでは?
しかしうまくやってゐる者にはむくいがあるべき
他者や思想も含めて色々なものが踏み台になってゐるから


すずめなく春のひとひ
子供がひとり母に告ぐ
お母さんぼくもひっくりかへしたい
母親はまあさうなのとほほゑむ
ならまづは落とされないといけないわね
この世が地獄だとおもへる所まで

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