第二十一回文学フリマ東京をおえて

第二十一回文学フリマ東京が、昨日行われました。かんたんにその報告をば。

私は、当ブログ名でもあります、「夜明け前の談論」として、出店しました。初めての参加になります。 

新木場からりんかい線に乗り、天王洲アイルでモノレールに乗り換える予定でしたが、間違えて手前の駅で降りてしまい、数百メートル歩き、あやうくゆりかもめのドアをくぐりそうになったところで、あやまちに気付きました。 

会場に着いたのは、10時半過ぎ。あわただしく準備を始め、見本を提出したり、説明を書いたり、こけを飾ったり。 

すると、ツイッターで知り合った別の出展者の方が、訪ねて来て下さいました。しばし歓談。本も購入して下さいました。ありがたい限り。 

その後は、他のブースを見て回ったり、購入した書誌に目を通したり。主に自分のところに座って過ごしてました。 昼過ぎくらいでしたか、本を買って下さった方に、理由を尋ねると、本の装丁が気に入ったとのお返事。予期せぬ動機で不意をつかれましたが、なるほどそういう見方で本を選ぶ方もいらっしゃるのですね。外装も内装も、すべて自分で選んだ思い入れのあるものですから、嬉しく思いました。内容も気に入って下さるとよいのですが。

会が始まる前、一冊は売れてほしいなと思っていましたので、二冊売れて、ほっと胸を撫で下ろしていると、友人親戚知人以外で『東都百景』を初めて読んで下さった方が、訪ねて来て下さいました。予期せぬ到来でびっくりしましたが、お会いできて本当に光栄でした。少しだけですが、お話もできました。読者と筆者が相対して交流できるのは、こうしたイベントの醍醐味ですね。 

そうして、フリマ終了の5時まではまだ数時間ありましたが、我々はもうしまいかなと思っていると、おひと方、お求め下さった方が。お尋ねすれば、気になってブースの前を3度行きつ戻りつなされたとのこと。具体的に何が御関心に響いたのか、聞きそびれてしまったのですが、説明書きをご覧になり、こちらのメッセージに興味をお持ちになったのかなと察します。

本や作家のことをまったく知らなかった方が、会場での出会いを通じて、一冊の書物と邂逅する、これも文学フリマというイベントのよい部分かも知れませんね。 

個人的にもとても嬉しく、意義深い出来事でした。本の中身がご期待をひどく裏切るものでないことを祈るばかりです。

そのあともしばらく座っていましたが、5時すこし前にブースをたたんで会場を後にしました。

さて、文学フリマは初めてでしたが、参加した意味はあったと感じています。本をお求め下さいました四人の方とのご縁は、何にも替えがたく、感謝の思いで一杯です。 心残りがあるとすれば、多くお話できなかったことと、他の出展者さまとあまり交流のできなかったことです。

できれば個々の読者の方と深く、打ち解けたお話をしたいと思うのですが、他の来場者や出展者が行き交う中、長机を挟んで立ち話というのは、なかなか落ち着かないものです。もっとも、あまり意見を言い合うと、食い違いが明らかになり、最終的に後味の悪い別れになる可能性もありますから、軽い立ち話くらいがちょうどよろしいのかも知れません。まあ、書いたものを読めば、その筆者のことは立ち話をするよりもはっきりとわかってしまうものですから、杞憂でしょうけれど。

あとは、出展者同士の関係ですが、お互いに興味を持って励まし合えれば、自然なように思います。ゼミの仲間くらいの間柄が適当なのではないでしょうか。私自身、今回は自分のことで手一杯で、他に回す余裕がなかったものですから、次回もし参加することがあるとしたら、こちらから積極的に声をかけて回りたいと思います。この点、反省しています。

当日お会いした皆様、あらためまして有難うございました。このご縁が一度限りのものにならないことを願っております。そして、最後になりましたが、文学フリマスタッフの皆様方の熱意と尽力に敬服致しますと共に、心より感謝を申し上げます。

ははそ

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